
数日前、義父のケアハウス入所の日でした。
大きな家具などはまだなので、いったん入所して外泊の流れです。
義父は朝から少しそわそわしていました。
照れくさそうな義父と、新しい日常のはじまり
部屋に少し荷物を入れて、あと何が足りないか確認して、施設内やリハビリ施設を見学しました。
談話スペースではちょうどワールドシリーズがかかっていて、周りの方が「野球好きなんですか?」と声をかけてくださり、すぐに輪の中に入って話す義父の姿にほっとしました。
そのあとは昼食。
食堂に着くと、すでに何人かの入居者さんが集まっていて、職員さんが「こちらが新しく入られた〇〇さんです」と紹介してくれました。
私はまるで参観日に来ている親のような気持ちになりました。
義父は少し顔を赤らめながら「どうぞよろしく。分からないことがあったら教えてください。」と頭を下げていて、その姿を見た時、胸が少しきゅっとなりました。
自分たちが選んだことだけど、なんとも言えない複雑な気持ちになりました。
食堂でのにぎやかな時間と、胸の奥のざわつき
お昼ごはんは、みんなで同じテーブルを囲んでいただきました。
ご飯も栄養バランスが考えられたメニューで、義父はパクパクと完食。
周りの席の方とも笑顔で話しながら食事をしていました。
安心した反面、どこか取り残されたような気持ちにもなりました。
「これでよかったのかな」
と、考えても仕方のない気持ちが胸をよぎりました。
車の中で聞いた、義父のひとこと
帰りの車の中で、義父がポツリと言いました。
「〇〇ちゃん(私)も、もっと息子(夫)や子供と出かけたいこともあったやろうに、わしがおって不自由させたな」
その言葉を聞いて、ちょっと目頭が熱くなりました。
「何言ってるん。まだまだ病院の付き添いもあるし、不自由は続くからね。気にしたらいかんよ。」
思わずそう返してしまいました。(もっと優しい言葉があったろうに…)
心の中ではいろんな気持ちがぐるぐるしていました。
秋の空のように、やさしい気持ちで
その日の帰り道の空は秋らしく澄んでいて、どこか優しかったです。
これからも心配は尽きないと思いますが、義父が穏やかに笑える時間が少しでも増えたらいいなと思いました。
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