
サチコ(Googleサーチコンソール)を見ていたら、
検索キーワードの中に「主婦 悩み ランキング」という言葉がありました。
最初は、「あぁ、主婦の悩みって検索されやすいんだな」と、
ちょっと遠い事柄のように眺めていたんです。
でも、そのあと。
胸の奥が、すこしチクッとしました。
気づいたら、“仕事を辞めたあとの自分の時間”のことを思い出していて。
仕事を辞めて1〜2ヶ月くらいは、羽が生えたみたいに楽しかったんです。
朝のバタバタもなくて、時間に追われない生活。
パワハラ気質の上司や職場のストレスから解き放たれて、
「やっと自分のペースで過ごせる!」って、
少し浮かれたような開放感に浸っていました。
でも、そこから少しずつ変わっていきました。
話す相手といえば、ほとんどが夫と娘と義父。
一日の会話が家の中で完結してしまって、
なんだか“世の中から取り残されたような”感覚におそわれました。
その寂しさは、誰かに分かってもらいたいとか、
同情してほしいとかではなくて、
ただ社会から少し遠ざかってしまったような——
言葉にできない孤独でした。
私は学生時代、親友から「寂しい」と相談されたときも、
正直イマイチ分からなかった人間でした。
一人でどんな飲食店にも入れるし、
友達と頻繁に連絡を取らなくても平気なタイプ。
「寂しい」とか「孤独」という言葉が、
これまでの私にはあまり“自分ごと”ではなかったんです。
でも、生まれて初めてじゃないかというくらい孤独だったのが、
介護離職をしたあとの日々でした。
「主婦の悩みランキング」に出てくるような、
家事の大変さとか、子育ての疲れとか、
そういう“わかりやすい悩み”とはちょっと違う。
もちろん、私にとって家事も子育ても大変です。
でもそれは、悩みというより“やらなきゃいけないこと”。
そうじゃなくて、社会とのつながりがすっかり薄くなってしまったような、
誰にも言えない、静かで小さな孤独がありました。
ただ「私、今ここにいる」って、
自分で確かめたくなるような感覚でした。
あのころの私は、自分の居場所を見失ってたのかもしれません。
けど今思うと、あの静かな時間があったからこそ、
“自分には多少の社会とのつながりが必要なんだ”と気づけた気がします。
孤独って、悪いものばかりじゃないのかもしれません。
今考えると、あれは私に必要な時間でした。
心の中にぽっかり空いた空間に、
新しい出会いや、大切なつながりがゆっくり育って、
やっと自分らしくなってきたような気がするんです。
今の私は、あの頃よりずっと穏やかです。
在宅での仕事をしながら、時々ブログを書いて、
家族との時間を大事にしつつ、
“自分の時間”もゆっくり育てているところです。
ひとりの時間ができると、
温かいお茶を入れて深呼吸。
「今日もよくがんばったね」って、自分に声をかけます。
きっとこれが、
あの頃の私が一番ほしかった“誰かの言葉”なのかもしれません。
“主婦の悩みランキング”には、載らないかもしれない悩み。
でも、誰の心の中にもある小さなひっかかり。
あの時間を経て、私はようやく“自分の声”を聞けた気がします。
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